10年顧客コラム

VOL.16「仕組みの本質」と「10年顧客戦略」

10年顧客が増える企業は「仕組みの本質を理解している」、
たどり着けない企業は「仕組みについて興味が薄い」

 

前々回(vol.14)は経営者(事業責任者)の数値分析の考え方、前回(vol.15)は活動評価の視点についてお届けしましたが、これからの3回(vol.16、vol.17、vol.18)は仕組みづくりについてお話したいと思っています。
まず今回は、仕組みの本質について柔らかくお伝えします。

 

■仕組みは特別なモノではない、日々接しているモノ
仕組みというとつい構えて考えてしまいがちですが、日々私達はさまざまな仕組みに接して、仕組みを利用しています。
例えば、電車運行の仕組み、郵便/宅急便の仕組み、クレジットカードの仕組み、金融の仕組み等、さまざまな仕組みが世の中に存在していて、今この瞬間も動いています。

 

電車運行の仕組みがあることで、目的地に正確な時間に到着することができ、
時間について細かく心配しなくていい状況が生まれています。電車移動の場合、ビジネスのミーティングを予定通りスタートできます。

 

郵便/宅急便の仕組みがあることで、あらゆる荷物が日本全国に正しく届けられます。離れて暮らしていても、誕生日プレゼント・敬老の日のプレゼントを決まった日に届けられて、送った人、送られた人、双方がハッピーになっています。

 

クレジットカードの仕組みがない時代、お客様が商品を購入し、その時に現金を持っていない場合、掛け売りをしていました。お客様に対して月末の代金回収をする必要がありました。クレジットカードの仕組みがある今は、お店は代金回収する必要がなくなりました。代金回収の心配をすることがなくなりました(手数料はカード会社に取られていまいますが…)。

 

金融の仕組みがあることで、お金が余っている場所(一般の方々の預金)、お金が足りない場所(企業の融資)に移動させることで、お金が周りやすくなっています。また送金(振込)システムがあることで、現金を直接届けたり、受け取ったりしなくても大丈夫になっていますね。

 

阪神淡路大震災の時に、震災から数日、避難所ごとにさまざまモノが余っていたり、足りなかったりと、混乱していたそうです。そこで各避難所に同じフォーマット用紙を使って、余っているモノ、足りないモノを記入して、できるだけ過不足なくモノが行き渡る仕組みを作ったそうです。避難所生活が改善されました。

 

 

■仕組みの本質
一見、仕組みというと、冷たいイメージ、人がないがしろにされて、必要とされなくなる感じがしますが、仕組みは私達の生活・仕事を今よりも良くしてくれています。快適にしてくれている現実があります。
先ほど紹介した仕組みをはじめ、多くの仕組みは、私達の仕事・生活の中で当たり前になりすぎて、気が付かないことがありますが、社会の中でとてつもなく大事な存在です。

 

 

■仕組みは時代に合わせて変わっていくもの
そのように大事な仕組みは、企業の中にも、店舗開発の仕組み、商品開発の仕組み、財務の仕組み等、沢山あります。特に、企業では時代に合わせて仕組みの中身を変えていくことが大事になります。
例えば、評価の仕組み、組織の仕組みは、時代とともに大きく変わっていますよね。10・20年前と同じという企業は殆どないのではないでしょうか。時代が変わって、評価の理想、組織の理想が変わっていくからです。

 

 

■顧客・販売(マーケティング)の仕組み
私の専門分野である顧客・販売(マーケティング)において、よく経営者の方から「ウチの会社には売れる仕組みがない…」とお聞きすることがありますが、仕組みがないことはありません。なければ、とうの昔につぶれているはずだからです。

 

最近の売上の調子が悪いことを「仕組みがない」と表現していると思いますが、丁寧に表現すると、時代と自社の顧客・販売(マーケティング)戦略の仕組みが合わなくなってきているのです。それが売上が下がっている要因でしょう。

 

 

今も仕組みはあります(ここ、大事です!)。ここを正確に把握していないと、「時代に合わせた仕組みの再構築」ができません。今仕組みがないと考えると、今の仕組みについて現状把握が甘くなるからです。今の仕組みを深く見つめないことになるからです。現場に即した改善点が見えてきません…。

 

■10年顧客戦略の仕組みづくり
顧客・販売(マーケティング)の理想を10年顧客(半年・1年・3年・5年・10年にわたってお客様に ずっと通い続けてもらい、お客様の数を安定的に増やすこと)と考えた場合、今の仕組みをどんな視点を持って再構築していくことが大事なのか、次回vol.17でお話します。

 

 

■まとめ
経営者(事業責任者)は、「仕組み・仕組みづくり」について、本質を理解して、肯定的に捉えていることが大事です。
仕組みについて、肯定的に捉えていない経営者(事業責任者)は、「時代に合わせた仕組みの再構築」を進めることが難しくなります。否定的に捉えていることを、人はどうしても、じっくり、着実に、丁寧に取り組むことができないからです。
例えば、順調に仕組みの再構築が進んでいても、途中で取り組みを緩めてしまったり、予定通りスムーズに進まない現実に出くわすと、仕組みづくりの優先順位が下がって、結果として取り組みをやめてしまうからです。

 

仕組みについて、どんな印象・イメージを持っていますか?

 

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