10年顧客コラム

VOL.20「10年顧客戦略を進める経営者の基本思考」

10年顧客が増える企業の経営者は「未来改善思考で企業を導く」、
たどり着けない企業の経営者は「課題解決思考で企業を導く」

 

前号のvol.19では、「これからの時代を踏まえた企業(事業)の存在論」についてお話しましたが、vol.20では「これからの時代も成長する企業(事業)・経営者の基本思考」について考えてみたいと思います。

 

■2つの基本思考
経営者(事業責任者)の基本思考には、大きく2つの種類があります。
1つ目が「現状で見えている課題を解決していく考え方=課題解決思考」、2つ目は「未来を思い描いて改善していく考え方=未来改善思考」です。2つの考え方具体的に明らかにするために、3つのケースを考えてみます。

 

 

◇顧客戦略を考えるケース
例えば、お客様との関わり方(=顧客戦略)を考え直す必要性を感じた時に「課題解決思考」では、現在見えている活動レベルの課題を解決していくでしょう。
一方で「未来改善思考」では、「お客様との関わり方」のあるべき姿を考えて、その未来像(例えば、10年顧客)を実現するために、理念・マニュアル・教育全体を改善していくことになります。

 

◇接客を考えるケース
例えば、接客を変える必要性を感じた時に「課題解決思考」では、現在見えている課題の解決を大事にします。笑顔・挨拶等の基本の徹底が行われるのが一般的です。
一方で「未来改善思考」では、これからの時代を踏まえて「接客」のあるべき姿を考えて、その未来を実現するために現在の接客の改善点を考えていきます。例えば「今のお客様はネットで商品のことを調べている場合が多い」等の事実をベースに、接客のコンセプト全体を時代に合わせて変えていきます。

 

◇売場づくりを考えるケース
例えば、売場のPOPを変える必要性を感じた時に「課題解決思考」では、現在見えている課題の解決を重視します。POPの文字の大きさ、デザインの統一化等の表面上の課題解決が行われることが多いと思います。
一方で「未来改善思考」では、今お客様が求めている共感・共有をキーに「POP」のあるべき姿を考えてPOPの内容自体を改善していきます。

 

 

■どちらも正しい。でも10年顧客を目指す企業の経営者は…
「課題解決思考」と「未来改善思考」はどちらが正しいという訳ではありませんが(どちらも正しいです)。ただ、10年顧客という新しい未来を切り開いていくにあたっては、「未来改善思考」の方が相性が良い考え方です。

 

現状で見えている課題を解決する「課題解決思考」では、新しい未来である10年顧客に行き着けないことが多いです。日々頑張って活動していても、一歩視点を引いて、数年前と現在の活動を比べてみた場合、あまり改善が進んでいない現実と出会う…まさにこのケースです。その場で一生懸命走っている状態、足踏みしている状態です。

 

成長時代は「課題解決思考」でも売上が上がったかも知れません。競合にシェアを奪われても、それ以上に市場自体が拡大しているからです。
市場がゼロ成長時代(もしくは縮小時代)の中で、10年顧客を増やして売上を上げていくためには、「未来改善思考」がやはり必要です。

 

 

■まとめ
経営者(事業責任者)が課題解決思考だと、結果として「現場管理(笑顔が足りない等の店長の仕事をしてしまう)」「現場で問題があった時の処理」「業績アップの威勢の良い声がけ」が仕事の中心になっていることが多いです。

時代にあった新しい未来を提示してそれを現場に示して現場を導いていく「未来改善思考」からはじまる仕事が、これから10年顧客戦略を進めていく経営者・事業責任者の仕事の中心であるべきでしょう。

 

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