10年顧客コラム

VOL.33「デジタルツールと10年顧客戦略」

10年顧客が増える企業は「地域・社会の時代にお客様が10年通い続けるためにデジタルツールの活用を丁寧に考えている」、たどり着けない企業は「単なる新しいツールとしてデジタルツールを捉えている」

 

前回のVOL.32では、10年顧客が増える「売場」について経営者・事業責任者が持つべき視点をお届けしました。今回は年々重要性が増している「デジタルツール」について、経営者・事業責任者が持つべき視点をお話します。

お客様に10年通い続けてもらうために、経営者・事業責任者は、どんな視点で「デジタルツール」を見つめることが大事なのでしょうか? 3つの視点があります。

 

■視点1:「デジタルツールに取り組む時間を与えていますか」
接客・売場・ダイレクトメール等のリアル・アナログの世界は大事ですが、年々お客様はネットに接する時間が増えています。「メディア定点調査2016(博報堂メディア環境研究所)」によると、生活の中で接しているメディアを「従来のメディア(テレビ・ラジオ・新聞・雑誌)」と「デジタルメディア(携帯/スマートフォン・タブレット型端末・パソコン)」に分けて、その時間を調べると、20代 61.8%、30代 46.7%、40代 37.9%、50代 33.7%、60代 15.7%をデジタルメディアから情報を入手しています。若い人ほど、デジタルメディアに接しているのは予想通りですが、50代でも3分の1はデジタルメディアに接しています。かなりの割合です。

そんな中で、店舗の現場ではどのくらいの時間をデジタルツールに費やしていますか。業種・立地(デジタルの重要性は業態・立地でかなり違います)、店舗の役割(デジタルを本部ですべて実施している場合もありますね)にもよりますが、労働時間の3%は使った方がよいのではないでしょうか。「8時間(480分)×3%=約15分」です(5%で22.5分ですね)。
働いている人の時間の使い方を時代に合わせて変化させていくのは、経営者・事業責任者が考えることでしょう。今の業務で一杯であれば、デジタルツールに取り組む時間を作り出す必要があります。

 

■視点2:「自社の価値(観)をデジタルツールでも提示していますか」
成長時代から低成長時代、成熟時代を向かえた今、自分の業界(カテゴリー)で、新しい or 角度が違う or ピュアな「価値観(考え方・捉え方・判断基準)」を明らかにして、具体的な商品・サービスに落とし込み、想いが深い消費行動を促していくことが大事になっています。
価値(観)の提示・伝達は、デジタルツールだけの課題ではありませんが、デジタルツールは、地域・社会への拡散・蓄積という観点から価値(観)の明示と相性が良いツールです。
デジタルツールにおいて、自社の価値(観)が提示されて、それが地域・社会に伝わっているか、確かめることが大事になっています。時代の大きな流れからデジタルツールを眺めることも、今、経営者・事業責任者に求められていることです。

 

■視点3「共感・共有の視点でデジタルツールが現場で実践されていますか」
お客様との「共感・共有」が重要というお話をVOL11でしましたが、

VOL.11 時代認識と10年顧客戦略


デジタルツールにおいて、「ホームページ」「メールマガジン・LINE@」「SNS (Facebook・Twitter・Instagram等)のそれぞれにおいて、以前と比べて「共感・共有」のレベルが上がっているのか、確かめます。この視点を経営側が持つことで、時代を捉えたデジタルツールの実践が現場で広がっていきます。

「ホームページ」は、「基本情報が網羅されたホームページ」であることはもちろん、「人(現場リーダー/スタッフ・お客様・本部スタッフ・社長/役員・取引先・関係者・地域組織等)の温度を感じる内容の充実」が共感・共有を得ていく上で大事になっています。

「メールマガジン・LINE@」では、その店舗ならではの書き出し(スタッフのキャラクター訴求)、店舗別人気商品ランキング(スタッフが人気の理由を語る)、スタッフおすすめ商品・サービス(自分が体験した商品・サービスの体験記)等がお客様の共感に繋がり、来店に結び付きやすくなります。

「SNS (Facebook・Twitter・Instagram等)」では、SNSを見たお客様が投稿内容に共感して、事前に接客を受けているような感覚になってくれているかが大事です。SNSの投稿を見てもらうことで、実際の接客がスムーズになり、接客回数・接客時間が少なくも購入に結び付きやすくなります。
投稿内容は、特別なことではなく、お店での出来事「最近の人気商品、人気の理由」「こんな新商品が出た」「看板/POPを変えた」「スタッフのプライベート」等です。スタッフの中で「あ!」「へ~!」と感じた出来事が、お客様から共感をもらいやすくなります。

 

■まとめ
年齢を積み重ねた経営陣から見ると、目まぐるしく変わっていくデジタルツールは、中々キャッチしづらい分野であることは確かですが、今回紹介したデジタルツールの3つの視点は、お客様に10年間ずっと通ってもらうために経営者・事業責任者が持つ必要がある視点です。

 

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