顧客戦略の基本

Vol.58 「実践!LTV最大化」発売

顧客の生涯価値を上げまくる!「実践!LTV最大化」有名企業との25年間の取組で習得した生涯顧客の育て方

リアルビジネス視点で徹底解説

新刊「実践!LTV最大化(スタンダーズ、1,980円税込)」が全国のリアル書店、ネット書店で発売になりました。
約3年ぶり、12冊目の書籍になります。
今回の書籍のキーワードはLTVです。LTVは「顧客生涯価値(Life Time Value)」のことで、
人生100年時代を向えて、注目されているキーワードですが、今ネット・書籍で
出ている情報は概念論が多いんですよね…。企業・ブランドがLTVを最大化しようと
実務を進めるには、心許ない情報が多いです。

この本では有名企業・ブランドビジネスのLTV最大化に関わったことで得られた実務ノウハウを
丁寧に書きました。具体的な活動はもちろん、マネジメント、そもそもLTVとはといった基礎知識まで
網羅した本になりました。
特にリアルビジネスに関わる皆さんに読んでいただきたいと考えています。
LTVを向上させる接客・売場などにも触れていて、リアルビジネスを前提に書かれた本です。
今までのLTV本はEC・ネット通販を前提にした本が多かったので、特徴的な本に仕上がりました。
LTVというととっつきにくく感じるかもしれませんが、LTVの知識があまりない人でも
読みやすくなっていると思います。ぜひ、お読みいただけましたら幸いです。

出版社さんで本書の骨子について動画(2分)撮影しましたので、ぜひご覧ください。


Amazonページはこちら

今回の本を出した理由と関わってくることですが
LTVが今後、企業・ブランドに求められていくのは、疑いがない所だと思います。
一方でLTVが企業・ブランドで働く人達に受け入れられるのか…不安・疑問を持っている人も多いと思います。
必要性があっても、企業で働く人が受け入れてくれなければ、
企業内に浸透することもなく、成果に繋がることもないからです。
今回はメールマガジンでは、今までの私の経験から、「現場で働く人」「本部スタッフ」
「経営層」の3つに分けて、LTVを〝本音〟の部分で、どのように捉える人が多かったのか、お話したいと思います

LTV最大化は企業内で働く人に受け入れられるのか

ここが一番不安かもしれませんが、それほど心配は入りません。
LTV最大化という言葉は、「生涯顧客化」「ファン育成」など、現場から見て
馴染みがある言葉に言い換えることは必須ですが、LTV最大化の本質は、
「お客様にずっと来てもらい、売上を安定させる」という現場で馴染みのある
テーマだからです。現場で今まで進めてきたことで興味があることだからです。 
現場が一番欲しているのは、売上です。約200店舗を運営する店舗チェーン
でLTV最大化を進めたのですが、9割を超える店長から「売上に繋がる」と
回答をもらいました。

一方で売上も大事ですが、「経営層や本部が示す〝あるテーマ〟について、
創意工夫を凝らして、一生懸命に頑張りたい。熱心に取り組む自分の姿を通じて、
自信を持つことができる。仕事そのものに価値を見出す。誰かのために仕事
がしたい」というのが、現場で一定の地位にある人の〝本音〟です。
LTV最大化はそのテーマに充分になりえます。

本部スタッフが進めるLTV

リアル販売の本部スタッフの仕事は、社内の活力になるテーマを現場に届ける
ことです。現状では「販促・プロモーション」「現場のランキング・コンテスト」など、
短期的な施策がテーマになることが多いのですが、マンネリ化していると感じて
いるのが〝本音〟です。

今、本部スタッフに求められているのは、現場の中長期の成果に繋がる土台を
創り、組織と個人の成長を促すことです。それには「中長期の実践的学習題材」
を現場に示すことが求められています。「中長期の実践的学習題材」として、
実践しがいがあり、学びがいがあるLTV最大化は最適です。
LTV最大化をテーマにした施策・教育・KPI設定で、社内・現場に新たな活力を
届けることができます。

経営層から求められるLTV

経営層が求めているのは経営の安定です。そのための競合との継続的な差別化
です。そのためには社内にある知恵を集積し、自社ノウハウを積み上げていく
必要があります。ただノウハウだけを集めても、現場で使えなければ意味がありません。
現場で使えるノウハウにするためには、ノウハウをどう分類して、どんな場面で、
どんなお客様に活用できるのか、はっきりさせるための骨組みとなるテーマが
必要です。LTV最大化をテーマに掲げることで、競合との継続的な差別化に
繋がる自社ノウハウの蓄積が進みます。

そしてLTV最大化は、見方によっては「経営戦略」であり、「新しいマーケティング
の推進」であり、「現場活性化策」であり、「人材育成のガイド」でもあります。
経営戦略、マーケティング、現場活性化、人材育成はすべて経営層が判断して
進めることですが、それぞれが部分最適で進めるよりも、できるだけ同じ方向で
進むことで、推進力が上がり、社内の変化が起き、成果も出やすいと、多くの
経営層は〝本音〟の部分で分かっています。
全体最適を実現する旗印として、私はLTV最大化を推しています。
ダイバーシティや多様な働き方への対応など、遠心力が働きやすい時代ですが、
LTV最大化は求心力を高めます。

LTV最大化は、多くの「現場で働く人」「本部スタッフ」「経営層」に本音の部分で
受け入れられます。

ただ、人はプライド、承認欲求など複雑な感情を持っていて、社内での立場もあり、
本音の部分で受け入れてくれていても、浮かべる表情、言動が異なる場合もあります。
LTV最大化を社内で進めたいと思っている皆さんには、粘り強さはもちろん、
LTV最大化を多面的に捉えていくこと、実務レベルの知識を深めていくことも必要になりますね。
皆さんのお力でLTV最大化が一歩、二歩と進むことを祈っています。

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