「ラグビーW杯ベスト8から1年、桜の再開」というテーマのスポーツ雑誌「Number」を久しぶりに買いました。
新刊本のタイトルである「One Team」は、もちろんラグビー日本代表が
掲げたキャッチフレーズです。
以下、抜粋です(一部、齋藤改変)。
「勝つために必要なことってなんやろ?と考えると、チームが立てた戦略を
どれだけやり切れるかにかかっていると気が付いたんです。徹底的にやりはじめ
たら、そのなかで、自分の色を付けられることが分かって…。
約束事を守りながら、最後は自分で判断していい。」(堀江翔太)
「最初は首脳陣と選手の主張がかみ合わない時もありました。でもチーム
ってどんな悪いプランでも、全員がそれを信じていたら強い。反対に、どんな
良いプランを立てても、1人、2人でも勝手なことをやるヤツがいたら、
組織として弱くなります」(稲垣啓太)
上記の言葉以外でも、ビジネスで参考になる言葉があったのですが、
一番印象に残ったのは「チームは、すぐに1つになれない」
「時間をかけても、本当に1つにはなれない」という現実でした。
「1つのチーム(One Team)になること」ではなく、
「1つのチーム(One Team)に近づけること」が大事なのでしょうね。
役割・立場が違うことはもちろん、
生まれた地域・育った環境・気質が違う人たちが集まって、1つになるのは難しい。
だからといって1つになることはできないと考えて、諦めてはいけないのでしょう。
特に、顧客接点である現場は、店長とスタッフ、スタッフ同士の意識・考え方が
重なる部分を増やせば、1つのチーム(One Team)に近づけます。
そうすることで今よりも、60点のチームワークを
65点に、70点を75点、80点を85点にすることができます。
少し切ない話ですが、100点(完璧に1つになる)になることはありませんが、
それに近づいていこうと前に進むことが、One Teamの思考の肝になります。
また、最近思うのは、チームワークは、現場マネジメントという側面だけではなく、
現場マーケティングの側面からも重要になってきていることです。
それは、チームワークが良いお店にずっと通いたいと考えるお客様が多く、
チーム力とお客様育成力が繋がっているからです。
「アメトーーク!」ネタですが(笑)、「嵐大好きおじさん」の回の話。
大人同士(嵐さん)が仲良くしている姿を見て、大人(芸人さん)が嬉しくなり、
ますますファンになってしまうようです。
なんとなくわかるような気がします。
見た目がいい、歌や演技がいい、個々の性格がいい、だけではなくて関係性も
嵐の付加価値なのでしょう。
お店の場合でも、そうです。
お店入った瞬間、いい雰囲気のお店、って感じることがありますよね。
その理由は、お店で働いているスタッフさん同士の仲の良さ(チームワークが良い状態)をわたしたちが感じることにもあると思います。
そんなお店は応援したい、通いつづけたい、とつい思ってしまいます。
コロナ禍で、「1つのチーム(One Team)になろう」と焦る気持ちを抑えて、
「1つのチーム(One Team)に近づくこと」を肝に、一歩、また一歩と
前に歩いていきましょう!