背景
- 生涯顧客という顧客戦略のゴールはプロジェクト前からあり、そのための顧客接点の活動はOJTで伝えられていた。具体的な活動の内容は、店長や各店の判断に委ねられていた。
- 各顧客接点の顧客体験は、素晴らしい場面があったが、一方で顧客の期待が高いことから、クレームになる場面もあった。
- 店舗数の拡大、トレーナーも増加していて、個性は大事だが統一感のある活動が顧客数の安定的な拡大、ファンづくりのさらなる推進に必要になっていた。
- このプロジェクトを通じて、本部スタッフがファンづくりを自ら推進し、顧客戦略を廻していくスキルを身に着けることが社長の希望だった。
コンサルティング概要
- CRM部8名でプロジェクトを推進。顧客戦略の基礎知識を共有。
- ファンづくりについて、顧客接点を担うスタッフ全員にアンケートを実施し、現状を把握。 顧客接点のリーダー・スタッフが具体的に未来がイメージできるカスタマージャーニー/物語を構築。
- 顧客接点の活動テーマを洗い出し、そのテーマ別に顧客体験の改善点を出して、活動マニュアルをゼロから構築。
- そのマニュアルを使って、プロジェクトメンバーが各店舗でセミナーを実施。実施前に台本を作成。
- セミナーを受けたトレーナーがマニュアルの中から自らの改善活動を選んで実践。自分自身の振り返りはもちろん、プロジェクトメンバーからも一人ひとりのトレーナーにコメントを届けた。
- 全ての実践事例を全トレーナ―が参加するセミナーで共有し、これからの活動のモチベーションアップに繋がった。
効果
- 企業として顧客接点の基本的な活動を決めて、全顧客接点で同時にファンづくりを実践することができた。
- 各顧客接点での教育を実施し、各トレーナーが実践した結果、クレームの数が約半分になった。
- このプロジェクトがスタートしたのは、事業スタート丸2年のタイミング。今、売上は4倍になっている。このマニュアルは改変を繰り返しながら今も活用されている。
プロジェクトが終わって数年が経ちますが、このプロジェクトを通じて生まれたマニュアルは、社内メンバーによる改編を繰り返しながら、現在でも使われています。コンサルタントが入るプロジェクトは、その期間は動いても、期間が終了すると、内容の推進・作成したマニュアルも活用されないことがありますが、クライアントに主体的に関わってもらえれば、もらえるほどに、プロジェクトが現場で生き続けことを実感しました。社長の最初のオーダーである「お客様が育っていく仕組みをウチの社員が中心になって創っていくプロジェクトにして欲しい。」その期待に一定レベルで応えることができたかなと思えたプロジェクトでした