ファンづくりを教育強化で、実現したい企業の皆さんに、SIS教育サービスをお届けしています。顧客接点(現場)で働くリーダー・スタッフを対象にした教育を行い、ファンを育てる人材を輩出していく」ことを大事にしています。現場を支援するマネージャー・教育担当者にも、教育を行う場合があります。
ファンづくり教育で大事にしている、5つの事
SISのファンづくりで、大事にしていることが5つあります。
1つ目は「企業・店舗の現場に合った教育内容にすること」です。これは圧倒的に大事なことで、同じファンづくりでも商品・サービスによって違いますし、同じ業界にいても企業独自の文化があり、ファンづくりの最適な活動内容に違いが出てくるからです。研修転移の最も大きなポイントです。
2つ目は「実践」です。ファンづくりの教育は、思考が変わっても、実践しないと意味がありません。実践しないとファンが増えないからです。ファンづくりは経験学習の要素が殆どです。教育プログラムの中に参加者が実践する仕組みを入れ込みます。実践したくなる、実践せざるを得ない状況を作ります。
3つ目は「フォロー/フィードバック」です。いろいろな事情で実践がなかなか進まない現場・人もいます。丁寧なフォロー(メール、フォローセミナー、動画、1on1フィードバックなど)で、実践する人・実践する現場の割合を増やしていくことができます。
4つ目は「事例/ナレッジの共有」です。参加者が実践した事例を参加者の間で情報交換し、ナレッジを共有します。うまくいった事例、今一歩の事例の両方を共有します。同じセミナーに参加者した人が、どのような活動をして、お客様からどんな反応があったのか知ることは、実践知・組織知になります。
5つ目は「成果」です。成果には、顧客数アップ/業績の安定という成果もありますが、個々のスタッフのスキルアップ・組織としての知の蓄積といった内部的なものもあります。いろいろな角度がありますが、その教育プログラムにあった形で設定し、それを追っていきます。
ファンづくり教育の成果について…
ファンづくりというと、業績(売上)の安定・顧客数アップという視点で捉えるのが普通だと思います。もちろんそれは大切なことで、私も大事にしています。
ただ、ファンづくりの効果は、それだけではありません。現場で働く人のやりがい/モチベーションアップ、ウェルビーイングとつながっています。
なぜなら、今よりもファンが増えれば、お客さまとのコミュニケーションで楽しい場面が増え、お客さまから必要とされることで承認欲求が満たされ、仕事をしている社会的な意義を感じるからです。実際に現場でファンを増やすためには、現場の創意工夫が不可欠なので、自律的人材に自ら育つことにつながります。結果として、ファンが増えることによって、実績の安定・アップから、仕事の達成感も手に入ります。
「ファンづくり」のノウハウを全現場で共有することで、現場社員一人ひとりのナレッジの幅と量も増えていきます。それは「組織の成長」にも繋がっていきます。時間軸を少し長く考えると、ファンづくりのノウハウが伝承されていくことになります。
クライアント様に合わせたファンづくりの教育
教育は、相手方企業の置かれている状況、企業理念(クレド)、マーケティング戦略、競合企業などを前提に、それに合わせた教育プログラムをお届けしています。
お問合せをいただいてから、まず概要・ご希望をお聞かせいただきます。その後、研修資料案をお出してして、ご希望を聞いています。内容・資料の完成度を高めた上で、本番を迎えさせていただくことが多いです。テーマによっては、複数回に渡るプログラムになる場合があります。
具体的には、3つのSTEPで進めています。
STEP1 教育のゴール設計
・現状ヒアリング
・教育プログラムのゴール設定
STEP2 教育プログラムの設計・構築
・教育テキストの構築・作成
・教育の進め方の構築
STEP3 教育プログラムの展開、顧客接点の実践と振り返り(RPDC)
・教育(オンライン or リアル)の展開
・実施フォロー・添削アドバイス
教育の事例をご紹介します。
ファンづくり全般を扱った教育プログラム事例
「化粧品業界A社」の教育プログラム
背景
- ファンづくりを進めていたが、顧客数・売上が今一歩伸びない店舗が多かった。
- 顧客をCRMシステムでランク別に分けて、目標の設定をしていたが、目標の設定と活動計画がリンクしていなかった。
- 顧客との関わりを深める活動を行っていたが、顧客体験の細部を見ていくと改善の余地があった。
教育プログラム概要
- A社が進める顧客戦略の基本方針に合わせて、オリジナル教育プログラムをゼロから構築。
- スタート時に3日間の教育を行い、1日目は店舗の長所・短所の見つめ直し、CRMシステムによるランク別顧客数の推移から課題を抽出し、店舗ごとにファンづくりのゴールを構築。2・3日目はファンづくりのゴールに近づくために、顧客接点で進める活動を「見込み客向け“新しい出会いの活動”」「既存客向け“関係を深める活動”」「固定客向け“特別な心遣いの活動”」という3つのテーマで、合計25個紹介(CRMシステム活用の活動も含む)。ランク別顧客数アップをテーマに、各店で7~8個を自ら実践活動を選択して、半年間の活動計画を作成。自主的/自律的な形で実践。
- 毎月の活動の報告、ランク別顧客の推移を標準フォーマットに記入して提出してもらい、活動のフィードバック・アドバイスを実施。高いモチベーションを維持してもらいながら、半年間継続して展開。
- 半年後に2日間の教育で振り返りを行い、全店で活動事例を共有し、次の半年間の計画を行った。
効果
- プログラム期間中の半年間で、顧客数アップが実現し、参加店の半年間の合計売上が10%アップした。参加者は達成感を得ることができた。
- あらためて、自分の仕事の価値を見つめることで、ウェルビーイングに繋がった。
- 顧客との関わるを深める活動は、その中身をその企業ならではの内容にすることで、成果に繋がることを証明できた。
- 全国各地で、さまざまな立地の成功事例が出ることで、ファンづくりのノウハウが蓄積でき、営業を通じて参加店以外にも効果が広がった。
この教育プログラムは、その後、全国各地で3年間、合計20回(100日間)、約300店舗に行いました。展開して分かったのは、その企業の進めたいファンづくりに合わせてオリジナルテキストを作成することの重要性でした。どの企業でも使えるような教育プログラムでは成果に繋がらなかったでしょう。化粧品業界という顧客戦略が一番進んでいる業界でも、その企業ならではの細やかな教育プログラムを展開すれば、顧客接点の改善余地が大きいことがわかりました。
「エステ業界B社」の教育プログラム
背景
- 特定の顧客とは関係はとても深いが、単価が高いセット商品が大きな収益に繋がるために、顧客と徐々に関わりを深めていくファンづくりが現場に定着していなかった。
- 今までの施策・教育で、顧客戦略が示されることがあったが一過性で終わることが多かった。
- 顧客ランクはあったが、現状の人数から目標を設定することもなかった。
教育プログラム概要
- 年間5回(合計8日間)の教育プログラムをその企業オリジナルでゼロから構築。
- 初回の教育では、これからの時代を踏まえて、顧客に何を届けたいのかコンセプトを設定。CRMシステムから顧客ランク別の人数を把握。その数値をベースに四半期単位で顧客数の目標を設定。企業が目指す現場の未来像をカスタマーストーリーで表現して伝達。
- 四半期を1つのフェーズとして、CRMシステムから抽出した顧客数の変化を横目に、すべての顧客接点である「接客」「売場」「DM・レター・メール(CRM)」「イベント/販促」をテーマに、具体的活動案を提示し、RPDCを3回繰り返した。フィードバックを丁寧に行った。
効果
- ファンづくりを顧客接点で丁寧に進める上で大事なRPDCのリズムを掴むことで、、自律的に個店の成長が進んだ。
- 期間中に「カテゴリートーク」「誕生日レター」「ニュースレター」「見直し相談会」等、実践事例の共有を行い、顧客戦略を高いモチベーションで進めてもらうことができた。
- 経験豊富な現場リーダーにとって、リスキリング(学び直し)になり、新たな気持ちで仕事に臨むことで、モチベーションが高まった。
教育は意外と単発で行われたり、実践を伴わない場合が多いのですが、このプログラムは、顧客数を確認して、毎回の研修時間の最後30分で改善活動は決めて、店舗に帰って実践して、その結果を事前提出してもらい、それを次回の研修で参加全店で振り返りました。このようなRPDCのリズムを3回繰り返すことで、顧客接点に根付いていきました。RPDCを1回廻しただけでは、すぐに元に戻ってしまったかもしれません。
「携帯業界G社」の教育プログラム
背景
- 携帯キャリアG社では、新しいユーザーを獲得し、関係を深めてファンに育成し、ファンで居続けてもらうCRMを進めていた。
- CRMを顧客接点でより意図して、より丁寧に実践していくことになった。
教育プログラム概要
- 教育内容は、携帯業界は、市場成長時代は新規獲得を進めることが一番大事だったが、市場が成熟化し、CRMが重要になってきた事実。それを具体的に進める接客(ちょっとした特別扱い)、メール(約1ヵ月、約3ヵ月、約1年後、約2年後の4つのタイミングでSTEPメール)、ホームページ、イベントを提示。
- 3ヵ月プランを作成し、実践。実践状況について個店別にアドバイスを行い、3ヵ月後にフォローセミナーを実施し、1店1店にフィードバックを行った。その後3ヵ月の計画を立てて実践。
効果
- ホームページのアクセス数が約3倍に伸びたり、顧客情報の共有による解約率低下、顧客感謝イベントによるファン数アップ等、ファンづくりのスキルが上がって、成果が出た店舗が多数あった。
- 元々、既存契約者にメール配信できる仕組みがあったが、あまり使われていなかった。今回の教育で、自ら創意工夫する道筋が分かり、メール配信数が大きく伸び、ファンづくりが顧客接点レベルで前に進んだ。達成感も感じてもらえた。
リアル店舗では、顧客との関わりを深めるにあたって、接客が主役になりますが、脇役であるホームページ・メール等のデジタルツールの強化も扱ったプログラムでした。本部がデジタルツールを全般を扱っていることがありますが、ファンづくりを進める企業では、SNSをはじめ顧客接点で行うデジタル発信が重要になってくるでしょう。
「飲食業界D社」の教育プログラム
背景
- 市場縮小の外食産業の中で、同業他社と比べて顧客との関わりを大事に成長してきたD社が、さらにファンづくりを進めて、固定客を積み重ねていく必要性を感じていた。
- 飲食業界に存在するノウハウは一通り展開する中で、異業種のノウハウを展開することで、他飲食チェーンと顧客接点での差別化を図りたい。
教育プログラム概要
- 「同じお客様に10年ずっと通い続けてもらうために」を思考の軸に、店長に向けて10年顧客プロジェクトとして全12回の教育をゼロから構築して実施。
- 教育内容は、来店からお見送りまでのすべての活動(0.身だしなみ・服装、1.挨拶、2.ご案内、3.注文お伺い、4.料理お届け時、5.お食事中、6.会計/見送り、7.店内装飾、8.ツール活用、9.販促・キャンペーン、10.お掃除)で進めた。
- 毎月のセミナーテーマを縛りにして、次月までの1ヵ月間、各店で実践し、全店で結果の振り返り/フィードバックを行いながら、進めていった。
効果
- 顧客接点全体で、一つひとつの活動のスキルアップから完成度が上がり、ファンづくりが前に進んだ。
- 具体的には、来店時のお客様別の挨拶、お見送りのトークプラス、常連客に対する名前を呼ぶ接客&顧客台帳による連続性のあるコミュニケーション、スピーディーな活動の中に余裕のある動作を入れて顧客とのコミュニケーション量アップ等、顧客接点の全体改善、組織としての成長に繋がった。
- お客様からの好反応で現場モチベーションもアップし、居酒屋業の社会的意義をあらためて確認し合う所まで、話が及んだ。
ファンづくりを顧客接点で進めるためには、顧客と接するすべての場面が大事です。顧客戦略は比較的ITの世界やDM等のツールにテーマがよりがちですが、顧客から見るとそれは企業と接している一部です。この教育プログラムでは、来店からお見送りまでのすべての活動を扱った点が大事でした。
「ショッピングセンターE社」の教育プログラム
背景
- さまざまな業種が入った約100店舗の駅直結のショッピングセンター。顧客接点においては、ポイントカードによる販促を中心に、ファンづくりを推進していた。
- 日々の活動(接客・売場・ツール等)においてもファンづくりを進めることになった。そのために年間を通じた教育プログラムを行うことになった。
教育プログラム概要
- 夏・秋・冬を1つのフェーズ(3ヵ月)と考えて、そのフェーズごとに新規獲得・来店回数アップ・客単価アップをテーマに、顧客の体験価値が向上する具体的な活動を提案した。
- 提案した活動の中から、自店に合った活動計画を作成し、実践。3ヵ月毎の教育で他店の実践事例の共有を行った。
効果
- 時代にあった活動(接客トークの進化、POPの切り口の改善)を顧客接点で実践した結果、顧客の購買行動に変化を促すことができた。
- 事例の共有を行う中で、提供しているモノ・サービスは違うが同じエリアに住む顧客に対して価値を提供している認識が高まり、同じショッピングセンター内で、ナレッジの共有を通じて、ファンづくりについての深い理解が進んだ。
例え業種が違っても生々しい実践事例(ナレッジ)の共有が進むことで、教育の受け手である顧客接点のリーダー(店長)の感情が動きました。それがスタッフに伝染して、顧客接点の活動が動きました。ナレッジ共有なしに活動ノウハウの提供を一方通行で行っているだけでは、顧客接点が動くことはなかったでしょう。ファンづくりの理解も進むことはなかったと思います。
「アパレル業界G社」の教育プログラム
背景
- 長年顧客戦略に取り組み、経験豊富なスタッフがいながらも、少子高齢化の影響で成長がやや留まっていた老舗アパレル小売業。
- 商圏には10年後に開業するリニアモーターカーの通過駅があり、発展が約束されつつも、競合企業の進出が多いに考えられる中で、新しいファンづくりを模索していた。
教育プログラム概要
- 教育内容は、固定客育成のさらなる推進の必要性と、10年顧客という新しい顧客戦略のコンセプトを説明。新規獲得、既存客育成、固定客維持の3テーマで、明日からできる具体的な活動を提案。
- スタートアップセミナーからすぐに活動をスタートし、フォローセミナー前に参加全員から活動報告をしてもらい、フォロー講座でフィードバック/アドバイスを実施。さらに10年顧客のクレドを伝達し、具体的な活動だけではなく、心構えも整理してファンづくりを進めた。
効果
- 顧客に10年来てもらうために、洋服を売るというより、お客様の出で立ち・ファッションが良くなるように、コーディネートを提案した所、顧客に新しい気づきを与えることが増えた。組織としての成長にも繋がった。
- 新しい顧客戦略に取り組む前から、レジで購入履歴を見て、接客で活用していたが、さらに顧客の好みの色・デザイン・素材や、プライベート情報をシステムに入力して、他スタッフとも共有。べステンスタッフのリスキリングになり、顧客に役立てることが増えた。
- 誕生日DMのコメントを一人ひとりのお客様に想いを馳せてより丁寧に書くようにした所、反応率もアップした。1つひとつの活動の成果は、働く喜び/やりがいの再確認、それがウェルビーイングを思い出すことに繋がった。
20年、30年来ている顧客が数多くいる老舗企業においても、ファンづくりの教育プログラムは、顧客接点に新しい風を吹かせることができました。教育というとベテランのスタッフから“いまさら…”と感じて、敬遠されることがありますが、丁寧に設計された教育プログラムであれば、ベテランスタッフからも受け入れられますし、実際に新しい動きに繋がりました。
特定のテーマを扱った教育プログラム
「経営理念」をテーマにした教育プログラム事例
背景
- 小売業A社では、顧客との関係を深める接客、企業としてもポイント販促、顧客サービス、デジタルツール等、顧客戦略を進めていた。
- 今よりもスタッフ一人ひとりの顧客接点の活動の完成度を上がれば、ファンづくりが前に進むと考えていた。
- A社には素晴らしい経営理念があり、ミーティング等に集まる時に唱和をしているので、顧客接点のリーダー、スタッフ全員が経営理念を覚えていた。ただ顧客接点の活動と経営理念が今一歩、繋がっていなかった。
教育プログラム概要
- 半年間に全3回の「ファンづくりを進める、チームワーク」をテーマにした教育を店長に行った。1回目がスタートアップ、2回目・3回目が実践事例の共有・フィードバックを中心に行った。
- 教育内容は、顧客戦略をさらに進めるために、顧客接点のリーダー・スタッフのみんなの成長が必要。そのために、今、毎日進めている活動について経営理念を軸に見つめ直すことを提案して納得してもらった。
- 経営理念と毎日の活動がどのように繋がっているのか、異業種の事例紹介、ディスカッションをしながら納得してもらった。
- リーダーだけで進めてもなかなか前に進まないので、店舗全体で進めるために、経営理念をベースにしたミーティング、チーム力アップの方法を伝達した。
効果
- 経営理念が顧客接点レベルで以前よりも浸透し、喜んでくれる顧客が増えた。再来店、紹介が増えた。理念を通じて活動進化のナレッジ共有も進み、自らの仕事の社会的意義を感じてもらうことができた。
- 副次的な効果として顧客接点のコミュニケーションが増え、人間関係が良くなった。経営陣まで上がってくる人間関係の問題が約半分になった。現場で働いている人のやりがいが増し、心理的な安全性が高まったのかもしれない。
ファンづくりと経営理念は、遠いように思えますが、小売業の場合、経営理念に顧客戦略について根本になる重要なキーワードが示されていることが多いです。ファンづくりを進める中で、経営理念にもう一度立ち返ることで、顧客接点のリーダー、スタッフの成長・自己実現を感じることに繋がりました。また、経営理念の現場化という永遠のテーマに、顧客戦略が貢献することができたことは嬉しいことでした。
「チームワーク」をテーマにした教育プログラム事例
背景
- D社では、顧客との関わりを深める接客、売場づくり、レター、顧客数の目標管理で顧客戦略を進めていた。
- ファンづくりは進んでいるが、もう一歩前に進まず、一定のレベルで滞っている現実があった。顧客接点を顧みると、その改善策としてチームワークという改善テーマに行き着いた。
教育プログラム概要
- 顧客接点のリーダーに向けて、半年間に2回のリアル教育、中間でEラーニングを行った(合計3回)。
- 教育内容は、顧客との関わりを深める重要性の確認。今よりファンづくりを進めるために、チームワークが重要になること。「ショップコンセプトの現場化」「初回・2回目・3回目の来店時の重点ポイント」「顧客数の目標管理」という顧客戦略で進めている3テーマをあらためてチームで進めていくことを提案。
- 具体的に、スタッフとのミーティングの進め方、リーダーがスタッフにどのように声を掛けていくのかのトーク例等、重点ポイントを詳しく解説した。
- 期間中、フォローニュース(4回)、メールによる個別アドバイス(2回)で、セミナー主催者の本部と参加者がチーム意識を持って進めた。
効果
- チーム内のコミュニケーションが増え(≒心理的安全性の担保)、リーダー、スタッフのファンづくりを進めるモチベーションの安定化に効果があった。
- チームワークの改善で、再来店率、会員数アップに繋がった顧客接点が多かった。チームで達成感を味わえた。
業績へのプレッシャー、働き方改革、コンプライアンスの徹底等、顧客戦略以外でも、顧客接点のリーダーは、大変な時代です。ただ、本部からファンづくりの実践を「やってください」と促すだけでは、顧客戦略の推進レベルは、一定で留まってしまいます。
ファンづくりは、「自分が、自分が」というよりも、「スタッフみんなと一緒に(One Team)」で取り組んでもらうことで、前に進みます。リーダーのストレスも低減し、スタッフの成長を感じる余裕も出てきます。ファンづくりの推進が一定で行き詰まった場合、チームワークの教育プログラムで、突破口が開けることがあります。
「店舗ビジネスのEC推進」をテーマにした教育プログラム事例
背景
- C社ではオムニチャネル・デジタル化の中で、顧客戦略の柱としてECの体制を整えた。
- ただ、リアルで働いてきた顧客接点のスタッフは、中々積極的に取り組めない状況があった。
- 既存顧客をECへと誘導を促す課題を、教育プログラムで解決することになった。
教育プログラム概要
- 顧客接点のリーダーを対象に、スタートアップ、フォローの教育を行った。
- 教育内容は、リアルとネットを使い分ける今どきの顧客の購買行動の理解からECへのハードルを下げ、気持ちが整った所で、明日からできる紹介トーク、フォローの具体的な活動ノウハウを届けた。
- 実践結果を収集して整理し、成功ポイントをまとめ、成功事例を循環させ、ナレッジを共有していった。
効果
- 顧客接点のECへの心理的なハードルが下がり、多くのスタッフ・顧客にとってECが特別なことではなくなった。
- 顧客接点によって進行状況はさまざまだが、総体として顧客接点経由のEC売上がアップした。新しい世界への挑戦は、成果が小さくても、新しい達成感を生み、現場の活性化に繋がった。
- 現場でデジタルを活用する人材を育成できた。
全国から集まった成功ポイントをまとめると、セミナーを受けた顧客接点のリーダー自身がECへの興味・活動を行うこと、スタッフにECのメリットをキチンと伝えることの2点が最も多く、内部の意識が大事なことがわかりました。意識を変えるためには教育の場が有効でした。
ECの積極的な推進は、結局一人ひとりの意識の問題で「わざわざ教育の場を設けなくてもいいのでは」という考えもありますが、逆に意識だからこそ、教育が持つ同調圧力が働き、前に進めることができました。
「販促キャンペーン」をテーマにした教育プログラム事例
背景
- 新聞社B社の顧客戦略は、愛読者(顧客)を増やすこと。そのためには、新規の獲得と既存読者の継続がテーマになる。
- あるエリアの販売店(約15店舗)では、新規の獲得が課題になっていた。1週間無料試読キャンペーンを行っており、「試読者の新規契約率アップ」が改善テーマになっていた。
教育プログラム概要
- 販売店の実務リーダーを対象に「試読者の新規契約率アップ」をテーマにスタートアップ、中間、最終という3回セットの教育を行った。
- 教育内容は、明日から進められる試読申込直後のメール文面、試読紙にニュースレター同封(初日・3日後・1週間後の計3回)、時代に合わせたクロージング手法等、10個の活動を提案。各店のリーダーが3~4つの活動を選び、一工夫加えた実践をしてもらった。
- 中間、最終の教育の場では、各店の実践事例を持ちより、他店の活動に学び、ナレッジ共有を図ることができた。
効果
- 試読者の契約率は、毎年今回のプログラム実践期間の9月~11月は数値を下げるが、今回は契約率が上がった。毎年下がる時期に上がったのは成果だった。
- ある販売店では契約率が2倍近くになった販売店もあり、創意工夫で成果が上がることで、仕事の楽しさ・自らの成長・達成感を味わってもらうことができた。
実は、今回のプログラム実施の前も同じような活動はしていたのですが、実践することと、最終的な結果を追いかけ過ぎている傾向がありました。「販促で仕掛けた活動を実践するマス戦略のスタイル」でした。「顧客に想いを馳せて実践する顧客戦略のスタイル」で進めたことで、成果に繋がりました。ファンづくりの活動は特別なものではないので、顧客接点で「要するに〇〇をやればいいんでしょ」となりがちですが、教育プログラムによって、実践の場でもファンづくりからの視点を持てるようになりました。
「店舗統括・マネージャー」を対象にした教育プログラム事例
背景
- 大型の商業施設E社では、本部販促担当と顧客接点のリーダーと顧客戦略を進めていたが、顧客接点のリーダー/スタッフが、日頃最も接する店舗統括・マネージャーの顧客戦略への興味が薄かった。
- 顧客接点の業績・メンバー支援に責任を負っている店舗統括・マネージャーに、ファンづくりの重要性、指導方法を、教育で伝えることにした。
教育プログラム概要
- スタートアップ教育、担当店への実践3カ月、フォロー教育を実施。
- 教育内容は、これからの時代に求められる店舗統括・マネージャーの姿、ファンづくりのノウハウを持つことの重要性、具体的に顧客接点の活動内容へのアドバイスポイントを21個伝達。
- 参加者それぞれが重点サポートとして3店を選定し、3ヵ月間、顧客戦略の浸透支援を自ら積極的に行う状況づくりを行った。
- フォロー教育で実践状況を共有し、そのポイントを20項目にまとめて伝達。
効果
- 店舗統括・マネージャーと顧客接点のリーダーが一緒に、ファンづくりの活動を話題にし、実際に取り組んだことで、顧客戦略が顧客接点で進んだ。
- 顧客接点でファンづくりを進める感覚を、店舗統括・マネージャーが身に着けていくキッカケになった。店舗を支援する営業組織として成長できた。
店舗統括・マネージャーにとって一番の関心事は、毎月の売上達成であり、短期的な視点の仕事がメインになります。一方でファンづくりは中長期の視点になります。相性が今一歩なのはしょうがないとして、店舗統括・マネージャーにファンづくりについて、教育できちんと伝える機会を作ることで、意識が高まりました。
「教育担当」を対象にした教育プログラム事例
背景
- 小売業F社では、顧客接点のスタッフに向けて教育を行っている部署・スタッフがいる。日常的に顧客接点のスタッフに会っており、基礎的なおもてなし、重点活動の指導・教育や、キャンペーン内容を伝達する役割を担っている。
- 教育内容に、ファンづくりの内容を組み込んでもらうことで、顧客戦略の推進スピードが上がるのではという期待から、ファンづくりの教育を行った。
教育プログラム概要
- 教育担当に向けて、スタートアップ教育、中間フォロー教育、最終フォロー教育という形で1年間の教育を実施(合計3回)。
- 教育内容は、共感・共振・共有をキーにした活動が求められている現実、活動ステップ毎(アプローチ、売場づくり、ヒアリング、商品紹介、購入促進、フォロー)に顧客戦略視点のアドバイスポイントを伝達。
- 担当指導エリアの現状から、特に指導を進めたいアドバイスポイントを活動ステップ毎に1つ選んで、教育活動を実践。各参加者が、PDCを自ら廻して自律的なスタンスで展開。
- 実践した教育の結果を報告してもらい、フィードバックはもちろん、参加者全員で共有を行った。ファンづくりの指導にはどんな点が勘所になるのか確認できた。
効果
- ファンづくりのノウハウ、実践を通じたナレッジ共有で、教育担当の指導の幅が広がり、顧客接点のスタッフへの指導内容のレベルがワンランク上がった。リスキリングになった。
- ファンづくりに即した指導で、スタッフの活動が変わり、新規の獲得、顧客の継続という成果に繋がった顧客接点が複数出てきて、教育担当の達成感・モチベ―ションアップに繋がった。
ファンづくりの推進に教育担当の部署・スタッフも力を貸してくれることは、とてもありがたいことです。
部署の壁を超えてOne Teamで顧客戦略に取り組んでいくことができます。教育を受け取る顧客接点側としても、ファンづくりの教育と、教育担当からの教育の2つが下りてくることがないので、分かりやすく、実践も進みやすくなります。
「顧客接点を担う取引先の経営層」を対象にした教育プログラム事例
背景
- メーカーG社では、ファンづくりを進めるにあたって、顧客接点を取引先の小売業に委ねている。
- 顧客接点を担う取引先のリーダー・スタッフに教育を行っているが、その上にいる経営層にも顧客戦略を理解してもらう必要があった。
教育プログラム概要
- 今求められているマーケティング、その王道としてのファンづくり、経営面のメリット、異業種の成功事例紹介、経営者目線から見た活動の改善ポイント、ファンづくりの3大効果を伝達。
効果
- 経営者の顧客戦略の理解が進むことで、顧客接点でファンづくりを進める上で必要な業務的・時間的な配慮をしてもらえることが増えた。
いくらメーカーがファンづくりを進めようとしても、小売業の経営層に一定の理解をいただかないと、あるタイミングでブレーキがかかってしまうことがあります。顧客接点を取引先に委ねている場合は、取引先の顧客接点のリーダー・スタッフはもちろん、経営層も含めてOne Teamで、顧客戦略を進めていく必要があります。
お問合せから教育実施までの主な流れ
1.お問い合わせ
お問合せフォーム、またはお電話(03-6231-1885)にてお問い合わせ下さい。
2.ご相談・提案
御社の現場の現状・これからの改善テーマについてお伺いし、ファンづくり・顧客戦略・CRMの人材育成を推進した場合のメリット・現場の変化等、ざっくばらんにお話しができればと思います。ご希望がありましたら、人材育成コンサルティングの計画を立案します。
3.コンサルティング計画およびプロジェクト内容のご提示
ご相談内容を踏まえて「ファンづくり・顧客戦略・CRM」の現場の人材育成をクライアント様でどのように進めた方が良いのか、教育内容を書面でご提案します(御見積書も添付)。ここまでは料金はかかりません。
4.ご契約
秘密保持契約およびコンサルティング契約書を締結致します。
5.プロジェクト実施
実際にプロジェクトを実施いたします。